処世術

「君を本命にすることはできないね。僕が不安になってしまうもの。」
男からそう言われた。
「喜怒哀楽をはっきり表わすわりに、本当に奥にある扉はまだいくつも見せてないでしょう。人に合わせるのがうまい分。」
そうとも言われた。


当たり前だ。
もう、傷つきたくないもの。

馬鹿だな、と君にも言われた

いつか破滅する破滅する
と思いながら綱渡りをしていくことが
逆に刺激になってしまっているようで
本当に私は馬鹿でドMなのだと思う

割り切ってるのか

罪悪感がないことに
多少の罪悪感を感じる

２番手

本当は私はドMで。
君は本当はドSで。


ぴったしはまってゆくのが怖いね、と言いながら次の約束をしてしまった。


秘密の約束。
気をつけよう、ほんと。何もかも。

嫌よ嫌よも好きのうち

メールを初めて君からもらった時、あの人に似てると思った。

そっけなさや意地悪なところ。

やっぱりあの人が私の原点なのか。

そうして私はまた、別の人と始まってゆくのか。